カウンセリングにおける間と沈黙~その2~(一部無料公開)

心をこめる大切さ

最初は形から入るということでも構いません。

とにかく間を空ける、間を取る、ゆっくり話す。

そう自分に言い聞かせて話すよう意識するところから始めてみてください。

しかし、最終的にはそれぞれの工夫も心のこもったものでなければなりません。

間を空けるにしても、単に間を空けようという技巧的なものではなく、本当に心から相手の言った内容を理解しようと努め、それに対し心から湧き上がる理解と感情を暖かい配慮を入れながら、心をこめて返そうという時に「必然的に生じる間」こそが、相手に様々なメッセージとして伝わることになります。

ただ、最初からそのような自然な反応は難しいものですから、先ずは技巧的でも構いません。

それが技巧的であっても、相手と血の通った、温かい交流を図りたいという思いが根底にあるならば、やがてそれが板についてごく自然な対応として身についていくでしょう。

人間関係はあきらめたらそれまでです。

コミュニケーションというものは自分であきらめてしまったらその先を辿ることはできません。

相手があってのことですから、当然相手の問題性によって思うようにいかないというケースもあるでしょう。

ただ、基本的には自分自身の対応の仕方如何によって、ずいぶんと人間関係やコミュニケーションの問題は改善をみるものです。

「ゆっくり話そう」「間をおこう」ということは、それだけでいえば即座に試みることが可能です。

日常の会話や電話のやり取りでも、こうしたちょっとした工夫の積み重ねがあなたの人間関係やコミュニケーションのあり様に少しずつ変化をもたらしてくれるはずです。

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