セラピストは人間の前に進もうとする力を信頼しよう~その2~(一部無料公開)

出きる限りの理解に専念すること

例えば、周りの人が自分に否定的な眼を向けてくるような気がしてならないというその気持ちや不安、強迫観念に対して、「治そう」とか「良くしよう」などという思惑が入り込む。

髪の毛を抜いてしまう、物を盗んでしまうという子どもに対し、その問題行動を治そう、矯正しようという思惑が入り込む。

そういう時には、まず間違いなく共感的理解や肯定的配慮、自己一致の姿勢に専念できなくなるといっていいと思います。

確かにカウンセリングを続けていく中で、強迫観念が軽減したり、髪の毛を抜くとか物を盗む(盗癖)という行為が減少、消失したりしていくということが起こります。

しかしそれはカウンセラー側がクライエントの話を通じて相手の心の世界、経験の世界をひたすら理解しようと専念する過程において起こってくることであって、気になることを気にしないようにさせようとか、髪の毛を抜くのを止めよう、物を盗む行為をやめさせようという思惑を抱えながら相手と関わることによって起こってくるケースではないのではないかと思われます。

ですから我々カウンセラーは、相手がどんな様々な症状や問題を抱えて来談してきても、先ず基本的に専念に努めるのは相手を理解する、あるいは理解しようとすることです。

人間の前進的傾向を拠りどころとする

ロジャーズはこうも記述しています。

「セラピストがクライエントを条件つきでなく、全面的に尊重するとき、前進的な動きが起こりやすい」

これはカウンセラーの肯定的配慮がカウンセリングにおいていかに重要であるかを説いた部分の記述ですが、他にもロジャーズは共感的理解や自己一致においても、それらにカウンセラーが専念すればするほど、本来もっている人間の前進的な傾向が起こりやすくなるといっています。

ここで考えて頂きたいことは、カウンセリングが最終的に何を拠りどころとして行われているのかということです。

本来心の世界というのは・・・・・・

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