「傾聴は反射神経」の意味と、その訓練法(一部無料公開)

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臨床カウンセラー養成塾では傾聴とは「反射神経」であるとお伝えしてきました。

ではなぜ反射神経という言葉をもって説明しているのか。

そのことについて、大事なお話なので、改めてお伝えします。

私たちが人の話を聞くとき、まず何を聞いているのかと言うと、話し手が発する言葉です。

人は話す時、一つ一つの言葉を選び出し、その言葉を語句をつなげ、節、文章、段落に組み合わせて意味を持たせ、自分が伝えたいことを、それらの言葉を通して伝えようとします。

つまり、 話を聞くということはその言葉の一つ一つを正確に聞き取り、その言葉が組み合わさって生まれる意味を把握し、話し手の伝えたいことは何かを理解しようとすることです。

その際に最初に問題になるのは、その言葉や語句の指す意味です。

この言葉や語句の指す意味を聞き手であるこちらが取り違えてしまうと、その先の理解が的確ではなくなります。

だから、言葉や語句が出てきた瞬間に、その言葉や語句の意味を正確に認識できなければならないのです。

ちなみに、ここでいう「正確に」とは「相手が伝えようとしている通りに」という意味です。

つまり、その言葉や語句を選んだのは、あることを伝えようとしているからです。

そのあることがAということであるならば、 聞き手もAと認識する必要があるのです。

話し手がAということを伝えようとしているのに、聞き手がBと認識してしまうと、その後の話を聞き手がしっかりと理解することは難しくなります。

だからここは、話し手がAと伝えたいのなら、聞き手もAと認識するしかないところです。

ですが、ここで時折問題になるのは、 言葉や語句には、取り方によって複数の意味や解釈が成り立ってしまうことです。

そして、私たちは人の話を聞くとき、文字ではなく音声によって認識していきます。

「うまい」という言葉を音声で聞くとき、場合によっては複数の意味や解釈で迷う時があります。

このうまいが「上手い」なのか、「美味い」なのか。

どちらとも取れてしまう時があります。

また、次の場合はどうでしょう?

「Aさんは、まずいことに、人間関係が苦手で、仕事にそれが影響していて、そのことで上司との折り合いが悪くなっているのが、拍車をかけているんです」

この話をあなたはどう聞き(読み)、理解するでしょうか?

例えば「まずいことに」は、何がまずいことなのでしょうか?

「人間関係が苦手」なのがまずいのか?

「仕事にそれが影響している」にかかっているのか?

「上司との折り合いが悪くなっている」ことなのか?

はたまた「拍車をかけている」ということでしょうか?

また、「仕事にそれが影響している」とありますが、「それ」とは何を指しているのでしょうか?

「そのことで上司との折り合いが」の「そのこと」とは、何を指しているのでしょうか?

さらには「上司との折り合いが悪くなっているのが、拍車をかけているんです」というのは、何か文法的におかしくないでしょうか?

こんな短い文であっても、「?」はいくつも出てきます。

実はこの文の前には、こんな文があったのです。(先の文とつなげてみます)

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