問題解決と社会生活
人間関係の問題やトラブルに遭遇した時、皆さんはどのような対応をしているでしょうか。
人間関係に限らず、私たちは社会生活を送っていくなかで様々な問題やトラブルに見舞われます。
ある意味、そうしたトラブルに見舞われながら知恵を絞り工夫をしながら、そうした問題を一つ一つ解決し、場合によっては折り合っていきながら生きていくことが社会生活を送ることだともいえるでしょうし、それが生きていくということだともいえるでしょう。
我々はこの社会で生きていく上では様々なトラブルや問題を避けて通ることはできないし、また人間関係のトラブルや問題も同様に必ずくぐり抜けていかなければならないのだといえるでしょう。
そこで今回の授業はこの人間関係のトラブルをどう見るか。
どんな着眼点があって、どのような観点に立って、どう対応を考えていけばいいのかについて具体的な例をもとに考えていきたいと思います。
例えば、私はスクールカウンセラーとして学校で起きる様々な問題について保護者や教師と話し合ってその解決に取り組んできたわけですが、そのためにはどこに問題があってどこから手をつければ良いのかについて、正確に見極めていかなければならなくなります。
そしてケースの全体像の把握に努めながら、それぞれの立場の人たちとの関わり方にも神経を働かせながら問題解決にあたっていくわけです。
問題が起きた時に必要な解決視点
具体的なケースを取り上げる前に、問題解決の基本的な考え方や視点をお伝えしておきたいと思います。
先ず何か問題やトラブルが起きた時に重要なことは、事実をしっかりとおさえるということです。何が事実として起きたことなのか。事実は何かということです。
誰かがある問題について語ったとします。
その語りの中から次のようなことを一つ一つおさえ、整理しながら話を聞いていくことが肝要です。
1.事実として話していること
2.その人の経験的な事実として話していること
3.その人が推測で話していること
4.その人が思ったこと、考えたこととして話していること
これらを区別しながら聞いていくようにしないと、問題の所在を正確に特定することは難しいのです。経験的な事実というのは、「○○に接して~な思い、気持になった」という経験の世界についての話です。
推測ならば「○○らしいんです」「○○だと思うんですよ」「○○のようなんです」といった語尾になることが多いものです。
思ったことや考えたことなら、それが当たっているのかどうかを検証していくことが必要です。
では具体的なケースで考えてみましょう。
今回は小学校5年生のA君のケースを考えてみたいと思います。
問題の文章を丁寧に読み進めていってください。どこにどんな重要な点やヒントがあるかわかりません。
そして、問いに対する回答を考えてみましょう。
~ケース演習は次回のコラムにて~
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