カウンセラーとクライエントの関係性
私はこれまでカウンセリングについてたくさんのことをたくさんの時間をかけて学んできました。
また、多くの時間をクライエントの人たちと過ごしてきました。
カウンセリングを学習するたびに、またカウンセリングを行うたびに思うことは、カウンセラーとクライエントとの関係とはなんだろうかということです。
私のこれまでの経験から、カウンセラーがクライエントを下に置き、カウンセラーである自分を上におくような立場から話を聞いたり話をしたりしている限りは、先ずそのカウンセリングは進展することはないだろうということだけはいえると思うのです。
あからさまに、あるいは意識的にカウンセラーが上で、クライエントが下でなどという構図を描いてカウンセリングを行うカウンセラーは少ないと思います。
しかし、クライエントになんとか立ち直ってほしいという思いをもちつつも、いつの間にかそのクライエントを上から(否定的に)みるようにしていたり、自分は専門家であるという意識を責任感としてではなく、上下関係にかぶせるような感覚でもち、そうした感覚でクライエントと会ってしまっていたりするということには、カウンセラーは特に気をつけなければなりません。
こうした心の動きに対して、カウンセラーは殊更敏感でなければならないと思います。
なぜならば、そういう関係からクライエントが立ちあがっていくということはまずないと思うからです。
では、クライエントが立ち直る、立ちあがれるカウンセラーとの関係性とは、いったいどんなものなのでしょうか。
私はカウンセラーが人間尊重、人間信頼、人間肯定というような価値観や思想を体験的にもっていて、そうしたものが信念となって定着し、常にぶれることなく持ち続けられていることが重要であると考えています。
常にぶれることなく持ち続けられているということは、つまりそれはカウンセリングの時間だけでなく、日常の生活、生きていく上でいつももっているということです。
カウンセラーがカウンセリングを離れ、カウンセラーから離れた時においても、基本的に人間尊重、人間信頼、人間肯定という考え方を常にもっているからこそ、いざという面接の場面においても、それらを信念として心に宿し、クライエントと会い続けることができるのではないかと、そう私は思うのです。
そしてそう考えるとカウンセリングに臨むということ、カウンセラーであるということは、これはもうなかなか大変なことではないかということになります。
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