自分自身をどこまで正確に語れるか
カウンセリングに限らず、私たちは日常生活の中で人とコミュニケーションしていくとき、自分自身についてや自分の考え、感情、思いについて語るということを通して人間関係を築いてきている部分があります。
自分自身を語るとか、自分の気持ちを語るというのは、おそらく子どもから大人まで誰もが、意識的にせよ無意識的にせよ、日常的に行っていることだと思います。
しかしながらこの誰もが日常で行っている自分自身を語るということを思うように、十分に出来ているのかというと、おそらくほとんどの人たちが十分に語れてはいないのではないかと思います。
そしてもっというなら、自分の感情や言いたいことを相手に正確に言葉にして伝えるということが果たしてどこまで、これも日常の中で出来ているのかということになると、現状はおそらく惨憺たるものなのではないかとすら思えます。
つまり私たちは自分の感情や言いたいことを決して満足に相手に伝えられてはいないし、自分の感情や言いたいことを適切な言葉や表現にして伝えられてもいないのだといえるでしょう。
我々カウンセラーの研修の一つとして、ロールプレイ(疑似面接)という方法を用いることがあります。
一人がカウンセラー役を、もう一人がクライエント役をやることもあれば、カウンセリングという場に限定せず、一人が話し手でもう一人が聞き手という設定で行う場合もあります。
話の内容はもちろん作られたものではなく、基本的にはリアルな内容、つまり話し手が日常生活の中で実際に経験したり考えたりしていることです。
そしてその時の会話を録音し、10~15分ほど会話をした後に、その録音を今度は再生し、指導者のもと、当人たちも含めた研修参加者全員で会話の一つ一つを丁寧に検討していくのです。
すると、だいたいというかほとんどのケースにおいて、まず次の二つのことが浮き彫りになります。
■聞き手は相手の話を正確に聞くことが出来ていない
■話し手は自分の言いたいことを正確に言葉にして伝えられていない
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